風向き測定に使われる風向計はどのような機器なのか

風向計は風が吹いている方向(風向)を測定するための機器です。風向を観測するものとして、高層風の測定のための「測風気球」、ゴム気球で飛ばす気象観測機器である「ラジオゾンデ」、西洋で見られる屋根の上につけられた「風見鶏」、高速道路の路肩や空港などに設置されている「吹き流し」などがありますが、一般的に気象観測などで使われるものは矢羽式の風向計で、それらよりもより精度の高い機器となっています。ただ風向を確認するだけでなく、風向を連続的に記録し、データとして活用することができることが吹き流しなどとの大きな違いです。以前は風信器という名前で呼ばれることもありました。
気象観測などでは風速と風向の両方を調べることが多いことから、風車型風速計と風杯型風速計などと一体化した風向風速計がよく使われています。

どのような仕組みで風向を測定するのか

風向は風の吹いてくる方向のことですが、北を基準として周囲を右回りに16分割(または36分割)して16方位(または36方位)で表します。36方位は風向を10度単位で表し、国際的な天気記入方式で使われます。気象庁では0.25秒ごとの瞬間の風向を計測して瞬間風向としています。一般的な風向と呼ばれるものは10分間計測して平均したものです。
風向計の一般的なものは水平に自由に回転する矢羽根が取り付けられていて、風見鶏のように風が吹くと矢羽根が回り、その向いた方向で風向を測るものが多いです。羽根の反対側にはつり合いをとるためのおもりがついています。セルシンモーターや光エンコーダーなどを利用して回転軸の角度を電気信号として検出し、風向を記録しています。風車型風向風速計には後部に垂直尾翼が付いていて胴体の向きから風向を測定します。

風向風速計は私たちの生活にどのような影響をもたらすのか

風は気圧分布と関係が深く、大気運動の指標として重要な要素です。台風や低気圧の発達などで強風や突風が吹き、それらが災害をもたらすこともあります。風の観測はそのような災害の軽減に寄与し、また花粉の飛散状況や大気汚染の予報、船舶や飛行機が安全に運航するために活用されるなど、私たちの安全に欠かせないものとなっています。
また農業、建築物の設計や土地開発、風力発電などのエネルギー事業など産業面でも風速・風向のデータは利用されています。世界的に再生可能エネルギーとして注目を集めている風力発電では、風向風速計などによる風速・風向予測データが必要です。日本でも再生可能エネルギー推進に向けた取り組みが行われており、風の観測の重要性は高まっていくでしょう。
このように風向風速計は私たちの生活をよりよくするためにさまざまな場面で活用されています。